2020年東京オリンピック開催!!景気はどうなるのか!?
2020年東京オリンピック開催!!景気はどうなるのか!?
・リオデジャネイロオリンピックの開催国ブラジルが景気後退したわけ
2016年8月、熱戦が続いたリオデジャネイロオリンピックが閉会しました。
世界中から訪れた観客が、リオの様々な会場に応援に駆けつけていましたが、それが開催国ブラジルの経済効果につながったかというと、違います。
最も長く深い経済収縮の最中に、リオデジャネイロオリンピックとサッカーワールドカップに関わる投資が必要だったことがあげられます。
そして、リオデジャネイロオリンピックの経済効果も、このマイナスを埋めることにはつながらなかったのです。
東京オリンピックはどうなるのか!?
来年の東京オリンピック開催を控え、日本全体がオリンピックムードに盛り上がりをみせていますが、同時に気になるのがオリンピック後の日本経済の変化です。今でこそオリンピック開催に向けて、各業界がオリンピック施策に取り組み、経済的に良い効果をもたらしているように見えます。
一方で、オリンピック後の不景気や衰退といった声が飛び交うなか、果たしてインバウンド市場の観光客増加にどのように影響するのかも気になるところです。
・東京オリンピックの効果で、日本経済が上向くのは難しいのだろうか!?
東京オリンピックの開催は、日本経済を上向きにさせることができるのでしょうか。
2012年6月の段階では、東京都は2013~2020年に、約1兆2000億円の直接需要が見込めると試算していました。
その内訳は、施設整備費で3557億円、大会運営費で3104億円、交通・飲食・買い物に使う、あるいはテレビや関連グッズの購入などで5578億円となっています。
さらに、それに関連する仕事を行う企業の収益があがり、社員の給料が増え、消費が盛る上がることで、間接的な経済波及効果は2兆9609億円に上ると試算されていたのです。
しかし、東京オリンピック効果がすべて実現できたとしても、都が試算するGDPの増加分は1兆4210億円、2013~2020年の累計でも0.3%にしかなりません。
・経済効果を引き出すためには、政府の成長戦略と企業の取り組みが必要
経済効果を引き出すためには、現場の人手不足を解消する施策が必要ですし、外国人環境客を増やすためには、その受け入れ態勢を整えることが不可欠です。
東京オリンピックの開催費用は、当初7000億円とされていましたが、新国立競技場やロゴマークの問題があって費用が膨らみ、2~3兆円規模になると予想されています。
この差額が、国や東京都の財政に打撃を与える可能性があります。
東京オリンピックで経済効果を引き出そうと考えるなら、日本政府が現実味のある成長戦略をしっかりと掲げ、民間企業がそれに呼応した取り組みを行う必要があります。
このままでは、東京オリンピックの効果だけで、日本の景気が劇的に上向くとは考えにくいですね。
その点を踏まえ、残る3年で政府と企業がどう関わり、何に取り組んでいくべきか、きちんとした議論が必要です。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません